男性ホルモンと疲労
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男性の慢性疲労の原因の一つに男性ホルモン(テストステロン)の低下があるということがわかりました。年をとるにつれてテストステロンの血中濃度も低下してまいります。すなわち25歳から75歳までには約50%低下するといわれています。(図1:「加齢にともなうテストステロン分泌の衰えについて」 出典:日本医師会雑誌 第106巻・第3号・P374)
男性における男性ホルモン(テストステロン)の濃度は個人差が大きくて70歳代の人も30歳程度の高いレベルを保っている人も見られます。女性の場合は閉経になると女性ホルモン(エストロゲン)の濃度はぐっと低下するのですが、男性の場合はバラバラです。テストステロンが急激に減ると自律神経失調症のようになります。
すなわちテストステロンが低下したときにみられる症状としては、①疲労感、②性欲や性機能の減少、③抑うつ気分、④睡眠障害などが知られています。
男性のテストステロン濃度はストレスが加わると、一時的に急激な低下がみられる ことがわかってきました。すなわち男性のおかれた環境やライフスタイルの影響により、急にストレスが加わるとテストステロンの濃度はすぐに低下する といえます。配偶者との死別はテストステロンの低下を10年早めるといった報告もみられます。中年男性の「疲労」と「うつ」を主訴とする男性更年期のストレスと自殺とテストステロンの関係はまだわかっておりません。また男性ホルモンと関係深いとされているAGA(男性型脱毛症)とテストステロンの関連についても、まだはっきりしたデータは出ておりません。今から研究がすすむ分野として、男性更年期の研究は始まったばかりといえるでしょう。
センター長 吉岡 保
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